「プログラミング」と聞くと、難しそう・大人向けというイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、Scratch(スクラッチ)は小学生でも直感的に操作でき、遊びながら本格的なゲームづくりを学べるプログラミングツールです。
実際にScratchを使えば、アクションゲームやシューティングゲーム、迷路ゲームなど、身近なゲームを自分の手で作ることができます。
ルールがシンプルなものから、少し工夫が必要なものまで幅広く、プログラミング初心者でも段階的にレベルアップできるのが魅力です。
この記事では、Scratchでつくれるゲームの種類や簡単な作り方の例などをまとめています。
アクションゲーム

アクションゲームは、Scratchで最もよく作られているジャンルのひとつです。
キーボードの矢印キーやスペースキーを使ってキャラクターを動かし、ジャンプしたり、障害物を避けたりしながらゴールを目指します。
このタイプのゲームでは、「キーが押されたら動く」「床に触れたらジャンプできる」「敵に当たったらゲームオーバーになる」といった仕組みを作ります。
そのため、イベント(〜したとき)・条件分岐(もし〜なら)・繰り返し処理など、プログラミングの基本を自然と学ぶことができます。
最初は簡単な操作だけのゲームから始め、慣れてきたらステージを増やしたり、制限時間を設定したりすることで、より本格的なゲームに発展させることも可能です。
アクションゲームは操作が直感的で、Scratch初心者でも完成させやすいジャンルです。
ジャンプ・移動・当たり判定といった基本要素を学びながら、ステージ追加などの発展も可能です。
アクションゲームは下記のようなゲームがつくれます。
ジャンプでよけろ!ドキドキ障害物ゲーム
キャラクターをジャンプさせて、横から流れてくる障害物をよけ続けるゲーム。
【作り方の例】
- キャラクターに「右キーでジャンプ」の動きをつける
- 障害物を右から左へ動かす
- 障害物にふれたら「ゲームオーバー」と表示
- 一定時間ごとに障害物をくり返し出す
このゲームでは、ジャンプ操作と当たり判定の基本が学べます。
ねこくんの大ぼうけん(横スクロール)
ねこを左右に動かしながらゴールを目指す冒険ゲーム。
【作り方の例】
- 左右キーでキャラクターが動くようにする
- ステージの床にふれたら止まるよう設定
- 敵に当たったらスタートに戻る
- ゴールにふれたらクリア画面を表示
このゲームでは、ステージ構造の考え方を学べます。
シューティングゲーム

シューティングゲームは、キャラクターや自機から弾を発射して、敵を倒していくゲームです。
Scratchでは、「弾をクローンとして作る」「敵に当たったら消える」「スコアを増やす」といった処理を組み合わせて制作します。
このジャンルでは、変数(スコア・残りライフ)やクローン機能を使う機会が多く、少しレベルアップしたプログラミングに挑戦できます。
また、敵の動きをランダムにしたり、時間が経つごとに難しくしたりすることで、ゲーム性を高める工夫も学べます。
「どうすればもっと面白くなるか」を考えながら作ることで、論理的思考力と創造力の両方を伸ばせるジャンルです。
シューティングゲームでは、下記のようなゲームがつくれます。
うちゅうせんバトル!エイリアンをたおせ
宇宙船を動かして弾を発射し、敵を倒すシューティングゲーム。
【作り方の例】
- 宇宙船を左右キーで動かす
- スペースキーで弾を発射
- 弾が敵に当たったら消す
- 敵を倒すとスコアが増える
このゲームでは、クローンとスコア管理を体験できます。
クリック連打!まとあてシューティング
出てくる的をマウスでクリックして得点を競うゲーム。
【作り方の例】
- 的をランダムな場所に表示
- クリックされたら消える
- クリックするとスコアが増える
- 制限時間が終わったら結果表示
このゲームでは、マウス操作と変数の基礎を学べます。
迷路ゲーム

迷路ゲームは、キャラクターを操作してスタートからゴールまで進むシンプルなゲームです。
壁に触れたら最初に戻る、制限時間内にゴールしなければ失敗、といったルールを追加することで、遊びごたえが増します。
Scratchの迷路ゲームでは、色に触れたかどうかを判定する機能を使うことが多く、「もし壁の色に触れたら戻る」といった処理を作ります。
これにより、条件の考え方や、正確な命令の出し方を学ぶことができます。
操作がシンプルなため、プログラミングが初めての小学生でも取り組みやすい点が大きな魅力です。
迷路ゲームでは、下記のようなゲームがつくれます。
ゴールをめざせ!カラフルめいろ
迷路の中を進み、ゴールまでたどり着くゲーム。
【作り方の例】
- 矢印キーでキャラクターを動かす
- 壁の色にふれたらスタートに戻る
- ゴールにふれたらクリア表示
この迷路ゲームでは、色判定と条件分岐が身につきます。
1分以内にぬけ出せ!タイムアタック迷路
制限時間内に迷路をクリアするゲーム。
【作り方の例】
- タイマー用の変数を作る
- 時間を1秒ずつ減らす
- 0になったらゲームオーバー
- ゴールしたらタイマー停止
このゲームでは、時間管理の考え方が学べます。
クイズ・学習ゲーム

Scratchは、遊びだけでなく学習に役立つゲーム作りにも向いています。
クイズゲームでは、「問題を表示する」「答えを入力する」「正解・不正解を判定する」といった流れをプログラムで作ります。
このジャンルでは、変数・質問と答え・条件分岐を使うことで、より実践的なプログラミング体験ができます。
算数、漢字、英語など、学校の勉強と組み合わせれば、楽しみながら学べるオリジナル教材にもなります。
「自分で問題を考えてゲームにする」ことで、理解が深まり、学習へのモチベーションも高まります。
3もんせいかいできるかな?算数クイズ
出題される問題に答えて、正解数を競うクイズゲーム。
【作り方の例】
- 問題文を表示する
- 答えを入力してもらう
- 正解なら「せいかい!」表示
- 正解数をカウントする
このゲームでは入力・判定・変数などが学べます。
○×クイズ!きみは何点とれる?
○か×を選んで答える簡単クイズゲーム。
【作り方の例】
- ○と×のボタンを用意
- 押されたボタンを判定
- 正解ならスコアアップ
- 全問終わったら結果表示
このゲームをつくることで、条件分岐の理解が深まります。
オリジナルストーリーゲーム
Scratchでは、キャラクター同士が会話しながら物語が進むストーリーゲームも作れます。
セリフを表示したり、背景を切り替えたりすることで、まるで絵本やアニメのような演出が可能です。
さらに、選択肢を用意すれば、プレイヤーの行動によって物語の展開が変わるゲームも作れます。
この過程で、「順番に処理する」「条件によって流れを変える」といった考え方を学べます。
プログラミングだけでなく、文章力や表現力、想像力も伸ばせる点が、このジャンルの大きな魅力です。
えらんでかわる!ぼうけんストーリー
選択肢によって物語が変わる冒険ゲーム。
【作り方の例】
- キャラクターのセリフを順番に表示
- 選択肢ボタンを出す
- 選んだ内容でストーリーを分ける
- エンディングを表示
プログラムの流れや条件分岐の考える力が身につきます。
10びょうクリックチャレンジ
10秒間で何回クリックできるかを競うゲーム。
【作り方の例】
- クリックされたらカウントアップ
- タイマーを10秒に設定
- 時間が終わったら結果表示
初心者でも完成しやすいシンプルなゲームです。
まとめ
Scratchを使えば、小学生やプログラミング初心者でも、アクションゲームやシューティングゲーム、迷路ゲーム、クイズ、ストーリーゲームなど、さまざまなゲームを自分の力で作ることができます。
ブロックを組み合わせるだけでプログラムを作れるため、「ゲームで遊ぶ側」から「ゲームを作る側」へと視点が変わり、考える力や創造力が自然と身につきます。
一方で、Scratchは学習用に作られたツールのため、すべてのゲームが作れるわけではありません。
例えば、オンラインで他の人とリアルタイム対戦するゲームや高速で大量のキャラクターが動く本格アクションゲーム、家庭用ゲーム機やスマホアプリと同じレベルの大作ゲームなどは通信処理や高度な計算、大量のデータ管理が必要になるため、Scratchの仕組みでは対応することは難しいです。
Scratchの目的は、むずかしいゲームを作ることではなく、プログラミングの考え方を楽しく学ぶことです。
Scratchで身につけた「順番に考える力」「条件で動きを変える力」「試して直す力」は、将来PythonやJavaScriptなど本格的なプログラミング言語を学ぶときにも必ず役立ちます。
まずはScratchで「ゲームを完成させる楽しさ」「自分で考えて動かす面白さ」を体験することが、とても大切です。
Scratchは、プログラミング学習のスタート地点として最適なツールです。
できること・できないことを理解したうえで、ぜひゲーム作りを楽しんでみてください。


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